この記事は金沢プレイルームが会員様向けに発行する「アトリエ通信2022年9月号」に修正を加えたものです。
四角柱から三角へ そしてまた四角
7月第1回の活動は、発泡スチロールのオブジェです。四角柱を2本、それぞれ対角線で切り分けて、直角二等辺三角柱の4つのパーツに。最後に三角のうちの直角を4つ合わせることで、発泡スチロールは1つの四角柱の立体に成り立ちました。
文章説明だけではわかりづらいですが、この立体作品づくりの行程を通し、子どもたちは四角/四角柱を構成する三角と四角の関係性を体験しました。それだけではなく、スチロールカッターで子どもたちの手によって切られた完全な四角から少し揺らいだ曲線と色合いの四角柱が美しいオブジェになりました。
1枚の四角から無数の三角へ
今度はモザイク活動から始まって、正三角6枚を六角形のフレームに。ひし形やいろいろな形の三角を混ぜて、同じ六角形を作ってみよう。それで何通りの六角形の作り方があるのか、見つけていきました。
六角形のパターンができたら、次に正方形のフレームに入れ替えてみます。直角に60度と30度の三角を入れるには?じっくり考えて試行錯誤。
モザイク遊びの後、今日の作品の材料となるスチレンボードを配りました。スチレンボードにはあらかじめ上記のモザイクと同じように、三角となるように対角線や辺と角を結ぶ線の溝がついています。
溝に添って折り返すと気持ちよい音を立ててきれいに割れ、1枚の長方形の板から8~12枚のいろいろな形の三角が分割されました。この手ごたえに子どもたちは大いによろこび、もっとやりたい!と今度は定規と溝をつけるための鉛筆といった道具、予備のスチレンボードも手渡し、あらためて三角形の分割の仕方を伝えれば、もうずっとパチンパチンと三角を作り続ける子どもたち・・・。ところがふと気づくと、誰ともなく手にした定規で自分たちが作った無数の三角の辺の長さを計り始め、並べていました。「テイヘンがね、〇センチで・・・」などと言い合いながら。
無性にダイナミックで手ごたえのある遊びを求めながら、ある瞬間ではふと秩序のあるものを見つめている。このようなどちらも本質として持ち合わせた子どもたちの姿に気づかされるとは、いつも驚きです。
補足 ビーズが流れる積木のお山
お便りには書かなかった積木の活動
三角お山の積木の山の間をビーズがカタカタ落ちていきます。
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