子ども時代の感動は一生のたからもの
絵本館ホップツリーのスライド1
絵本館ホップツリーのスライド2
絵本館ホップツリーのスライド3
絵本館ホップツリーのスライド4
絵本館ホップツリーのスライド5
絵本館ホップツリーのスライド6
絵本館ホップツリーのスライド7
金沢プレイルームの積木活動の様子

保護者のお声

会員の皆様に配布する会報誌『つなぐ』に掲載させていただいた保護者様からのお便りを紹介させていただきます。

正解のない新鮮な体験

保護者会員 杉岡菜穂子 様
幼児コピカ 杉岡久長 くん(3歳)

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偶然立ち寄った美術館。そこで出合ったアトリエの子どもたちの作品展に衝撃を受けました。

特に印象的だったのは、絵というよりは色の集合体のような作品。後で作品の事を尋ねると紙をくちゃくちゃにして広げたものに色を重ねたものということでした。その色づかいは私がイメージしていた子どもがつくり出すものと違って、長くアパレルの仕事をしてきた私でも本当に素敵と思えるものでした。

リンゴは赤くて丸いもの。葉っぱは緑で木は茶色といった既成概念にとらわれていない作品たちに、一目で「これだ!」と感じました。現在3歳半の息子は当時1歳半で、まだ早いかとも思いましたが、ぜひ体験に行きたいと思いました。

実際に通い始めると子どもより私が驚きの連続でした。小さい子は画用紙にクレヨンでと思い込んでいましたが、ハサミや電動ノコギリを使ったり、ねじやパソコンの基盤部品などを組み合わせて創作したりしました。素材も工具も本物を使っていることに感心しました。

とはいえ息子はというと、持ち前の好奇心と落ち着きのなさを発揮して、アトリエをうろついては道具を物色したり、気になるものを持ってきては「お店」を開いたり。絵を描く日は、やっと色を塗りだしたと思ってほっとしていたら、「もうおしまい!」。ハラハラする私に対し、清水先生はそのほんの一瞬で書いた一筆書きのような強いタッチに注目し、子どもの意図を読み取ろうとしていました。また、きれいな色づかいだなあと思っていたら、どんどん色が重なって濁った色になってもったいないなと思っていると、清水先生は息子のやりたいことを尊重しながらも、いろいろ提案しながら完成させる方向に導いていました。

そんな色で描いた作品も全体を通すと、とても素敵に見えました。何だかよくわからない絵もどこか雰囲気があり、今では家のインテリアの1つとして和ませてくれます。息子が「ここは車のホイールで、ここはハンドル、これは空だよ」と熱心に説明してくれると、実はあの瞬間すごく集中して表現していたんだなあと感じ、不思議なものでどんどんいとおしくなります。

穴の空いたコップを吊るし、絵の具を入れ、流れ出る軌道で作品をつくる活動も印象的でした。いつの間にかキャンバスの中に入って、足で絵の具を混ぜ始め、しまいにはスケートのように紙の上を滑って、つるんと転んで体中が絵の具だらけ。見た目の色彩、体で感じる絵の具の感覚や、滑ることの面白さ。思わぬハプニングに、息子も私もおなかを抱えて笑いました。正解のない新鮮な体験ができるのもアトリエに通ってよかったと思うことです。印象に残る記憶もどんどん忘れてしまう日々ですが、お尻や手の跡が残った作品があることで、その時の子どもの姿を思い出すことができるのもうれしく思います。

息子は車がとにかく好きで、家ではいつもミニカーで遊んでばかりいましたが、最近になって2年前にアトリエで購入した積木で車をつくったり、立体駐車場や街をつくってミニカーと組み合わせて遊んでいます。三角形と四角形、三角でも二等辺三角形と正三角形をうまく使い分けて立体的なものをつくったりしています。アトリエで自然と立体の感覚が身についているのかもしれません。

最近は親子でのアトリエを卒業してちょっと寂しいですが、これからどんな作品をみせてくれるのか、どんな変化を見せてくれるのかとても楽しみです!

ずっと続けたい!

保護者会員 坂田真由美 様
幼小コピカ 坂田颯月 ちゃん(8歳)

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娘は、年少のころからアトリエに通い始めて早いもので5年目になりました。最初絵本館に遊びに行ったことがきっかけで童具やアトリエのことを知りました。

当時娘は、自己主張が強く負けず嫌いで、エネルギーにあふれた子どもでした。このエネルギーを活かせることは何かないか考えていたところ、夏アトリエのお知らせをいただきました。大量のビーズが流れているパンフレットの写真を見た娘が興味を示し「ここ行きたい!」と言ったので、参加してみることにしました。

そして夏アトリエ当日、人見知りのはげしい娘は、最初こそ固まっていたものの、板の上から流れてくる大量の様々な色のビーズを眺めているうちに夢中になってビーズを拾い集めていました。同じ色のビーズばかり集めて満足していたのが印象に残っています。また絵具を使った活動では、真剣な顔つきで根気よく色を塗っている姿に驚きました。そして自由にのびのびと絵具まみれになりながらとても楽しそうでした。毎回「また行きたい!」と言っていて好きな世界を広げてあげたいと思い入会することとなりました。

慣れるまでの数か月間、親子で活動に参加していたことが、今では懐かしく感じます。

私にくっついて作品を仕上げたこと等、娘はもう覚えていないようですが、良い思い出です。今思えば親が子どもと深く関われる時期というのは意外と短いのですね。そんな大切な幼児期にアトリエに通えたことは、これから大きな力につながっていくと信じています。私も楽しませてもらい、視野が広がりました。子どもたちの作品を見ていると本当に面白く癒されます。

アトリエではじめて絵を描いた時、線のようだった絵が、だんだんといろいろな色が重なっていき、これからどんな絵を描いていくのか楽しみです。

アトリエの活動を通してどんどん自信をつけていったように感じています。

先生には、子育てのお話もさせていただき、娘の欠点だと思っていた部分も違う視点からとらえることができ楽になりました。アトリエを通して娘の成長を見守ることができて本当によかったです。ありがとうございます。

あんなに手のかかった娘も現在小学2年生になり、現在もものづくりが大好きです。少し疲れているような時もアトリエの活動が終わった後の表情は、いつも活き活きとしていて「楽しかった!」と言っています。そんな場所があって幸せだなと思います。

また、小さい頃からたくさんいい絵本を紹介していただきました。読み聞かせの大切さを教えていただき、毎日読み聞かせを続けてきたおかげで、本好きな子に育ちました。

「アトリエはずっと続けたい!」そうです。これからもよろしくお願いします。

『自信』を充電できる空間・時間

保護者会員 加藤葉子 様
幼小クラス 加藤柊磨くん(8歳)/幼小クラス 加藤蓮人くん(5歳)

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一昨年の春、長男の柊磨が小学校一年生になり、なかなか学校生活に慣れず、どんどん自分に自信を無くしていっている姿に少し戸惑っていました。

幼稚園に通っていた頃は自信に溢れ、クラスメイトを引っ張る程のムードメーカーだった柊磨。どうにかして彼の力を引き出してあげたいと思っていました。

そして一学期の保護者面談で、担任の先生に「絵を描く事に、とても抵抗があるみたいです」と言われ「夏休み中に絵の描き方などを教えてあげてもいいかもしれませんよ」と言われたのです。私は担任の先生の「絵の描き方を教えてあげて下さい」と言う言葉にとても違和感を感じました。

でも、なかなか学校生活に慣れない長男にとって、絵を描く事を苦痛に感じているのであれば少しでもその気持ちを軽減してあげたい。母親としてそう思っていました。

しかしながら、なんと言っても母である私が幼い頃から絵画や工作に苦手意識を持っていて、子どもが生まれてからも子ども達と工作やお絵かきで遊んでいなかったのです。それも、一つの要因かもしれないな、と思っていました。

そんな時、夏アトリエのお便りが届き軽い気持ちで子ども達を誘ってみると「やってみたい!」と言ったのです。私は息子達のチャレンジ精神が嬉しくて、直ぐに申し込みました。

夏アトリエでは、和久先生もいらしていました。二人とも初体験の事が多かったのもあり、恐る恐るデッサンに取り掛かっていました。絵の具の色塗りになると次男の蓮人は、デッサンなんか気にせずブワァーっと思いのままに、紙いっぱいに色を塗り始めました。完成してから次男に『これ、なに?』と尋ねると、被写体はパンだったはずなのに『ピンクのプール!』と答えたのです。

長男はと言うと、デッサンの線からはみ出さない様に丁寧に丁寧に色が塗ってあり、『上手に描きたい』と言う気持ちが滲み出ている様な絵画に仕上がっていました。私はこの自由な次男と、『上手くやりたい』気持ちが大きい長男の、対照的な二人を見てこうも違うものかと驚きました。

子ども達はと言うと、次男は紙いっぱいに色んな色を使って塗った集中力を褒めて頂き、とても喜んでいました。

長男は、全肯定の先生方の指導を受けて、和久先生にも褒めて頂いて『苦手意識』がかなり無くなり、絵を描くことに対する抵抗が消えていました。そして二人が発した言葉は「また絵を描きたい!」だったのです。学校の先生には『苦手意識がある』と言われた我が子が、たった数時間でこんなに目を輝かせて変化した、内側から湧き出るパワーに驚かされました。

それからは毎回アトリエの日を心待ちにしている二人。創作活動も、何を使ってどうするのか。いつも楽しみにしています。そして、何より全てを受け入れて下さる先生方に安心感を抱いているのだと思います。日頃の疲れや不安を消させてくれる、自分の全てを全肯定してもらえて百パーセント受け入れてもらえる、『自信』を充電できる空間・時間なのだと思います。

たまに思い通りにいかないと悔しそうにしている時もありますが、それは決して今まであった『苦手意識』などではなく、『達成感』『満足感』を子ども達自身で楽しみ始めているような精神的な成長に見えます。

まだまだ息子達、特に長男には殻がある気がしています。いつの日か、我が子がパーンと殻を破って自由に羽ばたいている作品が見られる日が来るのをワクワクしています。私は今、本当に、それが楽しみで仕方ないのです。

そして、気付けば誰より絵画や創作に興味が無く苦手意識のあった私自身が、アトリエに通った子ども達のお陰で、アトリエでのいろんなアートに夢中になっている事に驚いています。

親子で共に楽しめる、親子の人生に彩りを与えてくれたアトリエに、感謝しています。

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